12、ツボ(遠隔治療の効果)
「ツボを心得た」「ツボにはまる」など日本にはツボという語を使った言い
回しがあります。
肩がこったとき、こった部分を指圧します。指圧して心地よい痛みを感じ
るところを一般に「ツボ」と呼びます。
一般の方が見つけるツボの大半は患部にありますが、鍼灸師は患部と
関係ないような部位からツボを選びます。
例えば、足三里というツボがあります。江戸時代の俳人松尾芭蕉が旅に
出る前に「足の三里に灸をすえ・・・」と「奥の細道」にでてくる有名なツボです。
この足三里は膝関節の外側下部にあるツボで芭蕉のように健脚のため
だけでなく、全身の疲労回復、胃炎や胃下垂といったお腹の具合が悪いと
きにも使われます。
では、なぜ膝の下にあるツボをハリで刺激すると、胃炎がおさまるのでし
ょう。
人間には内臓体壁反射という生理作用があります。これは内臓と神経系
にはつながりがあり、内臓の異常は自律神経を介して、その臓器と関係す
る体表に症状が出てくる(これがツボ)というものです。
逆にその部分(ツボ)を刺激することにより症状や病気を治すことができ
ます。
少しくわしく書いてみましょう。
@足三里にハリを刺すと
Aその刺激は足のスネの神経から坐骨神経に行き
B坐骨神経から腰の神経に入り
Cさらに脊髄で自律神経を介して胃に達し、胃を修復します。
鍼灸師はこのようなことを考えながら、それぞれの症状に最適なツボを
選んで治療しているのです。