10、プラシーボ効果とダブル・ブラインド試験

   
プラシーボとは偽薬のことです。一般に偽薬は薬の効果を判定する実験に
   使用されます。

    新薬の開発時など、薬の真の効果を確かめるために、見かけは全く同じ偽
   薬を混ぜて投与する試験を行う必要があります。

    その際、医師は薬の真偽が分かっていて患者は知らされていないケースをシ
   ングル・ブラインド試験、両者ともに知らされないケースをダブル・ブラインド試
   験といいます。なお、この試験は倫理的な観点から、予め患者に了解を取って
   から行われることを付け加えておきます。

    実際の例を再び「内なる治癒力」から紹介します。

    ある喘息のひどい患者が診察に来ました。ちょうど最新の薬が届いたところ
   だったので、医師は「これは最新の薬なので、効きますよ。」と言って患者に渡
   しました。

    それを飲んだ患者は喘息が治りました。

    医師は「信頼している医師から渡されたので、精神的な効果で治ったのだろ
   う」と考え、次にその患者が来た時には偽薬を渡しました。

    「たぶんこれでも治るだろう」と考えていましたが、「今度のは効きません」と患
   者に言われました。

    そこに製薬会社から「すみません。間違えて両方とも偽薬を渡してしまいまし
   た」と連絡が入りました。

    なぜ、最初は効いて、2度目は効かなかったのでしょう。最初はシングル・ブラ
   インド(実際にはダブル・ブラインドでしたが)で医師も効くという信念を持って渡
   しています。しかし、いくら同じことを言っても、2度目は偽薬であることを知って
   いる医師の心が伝わってしまったのではないでしょうか。最初は医師の信念が
   治したと言えるでしょう。

    ここに書いたのことは極端な例であり、薬にももちろん効果はあります。信頼
   できる医師に最低限の薬をもらうのが一番良いでしょう。