ベッドサイドの風景2 (時空を超えて)                                                                        

   今回はなにやらSF小説のタイトルのようになってしまいましたが、私がお話しした
 いのはタイムマシーンのことではなく、心身の癒しについてです。

    
   
現在の物質主義的な医療の歴史をさかのぼっていくとデカルトやニュートンにたどり
 着きます。


  
当時の医師たちは非科学的だった医術を科学的な医学にするために全てのことを形ある
 ものと、ないものの二つに分ける二元論という考え方を医療に用いました。


  
この考え方から形の無いものは存在しない、または無視するということになり、目に見え
 る身体ばかりが重視され、心の働きを無視、あるいは軽視した医療が行われてきました。


  
しかし、我々は車の修理のように悪い部品を変えれば健康になるというものではありません。
 我々には心があるのです。心と身体は切り離すことができません。


  
そして、精神状態と健康が深くかかわっているのであれば、自分の心をコントロールす
 ることができれば、病気になりにくく、また、治りやすいということがいえます。


  
病気になる、ならないは遺伝的要因や環境因子ももちろん関係していますが、各人の
 性格(物の考え方)によって、その発症の度合いが異なってくるのです。


  
つまり、同じような体質の人でも楽天的な人と悲観的な人で病気になったり、ならなか
 ったりするのです。

  
  
全ての患者さんに当てはまるとは言えませんが、実際に来院された、ガン、心疾患、リウ
 マチなどの患者さんをみていると、性格によってかかりやすい病気の傾向があるようです。


  
代表的なA型性格とC型性格のお話しをしましょう。
 
  
A型性格とは「短気、几帳面、怒りっぽい」といった、aggressive、つまり攻撃型性格
 のことで、これは狭心症、虚血性心疾患、脳出血などを起こしやすいといわれています。


  
次のC性格はcancerの頭文字を取ったものでガン性格といわれ、特徴としては「辛抱強い、
 怒りを抑制してしまう、控えめな性格」などがあげられます。

  
  
さて、カウンセリングを行う時、「過去と他人は変えられないが、未来と自分は変えられる」
 という表現を使うことがあります。しかし、「自分が変われば過去も他人も変わる」ということ
 もいえます。


  
病気についても「病気の原因は過去にあり、現在の性格(物事の考え方、とらえ方)が変
 われば、過去も病気も変わる」といえます。


  
前回お話ししたTさんは過去に暴飲暴食した結果、糖尿病になりました。しかし、胃がんの
 手術を契機に今までの考え方や行動様式(食事を含めて)が変わったので糖尿病も良くなった
 のです。

  これは現在の考え方が変わったから過去の病気が良くなった一例といえるのではないでしょ
 うか。


  
私たちは過去を変え、未来を見通すことができます。なぜなら、過去も未来も現在の自分の心
 が作り出すものだからです。


  
道で昔のいじめっ子に会ったとき、現在のあなたが満ち足りた生活をしていれば、なつかし
 さを感じるでほうし、生活がうまくいっていなければ、「こいつのせいで俺の人生はおかしく
 なった」と思うでしょう。


  
過去は記憶の現在であり、未来は想像の現在です。良い種をまかなければ、良い果実は収穫で
 きません。健康な身体や幸せな生活を望むなら、今すぐに良い種(良い考え方、行動)をまきは 
 じめましょう。


  
今の自分の考えが変わり、自分が変われば、過去も未来も変わります。タイムマシーンに載る
 必要はありません。私たち自身の思考がタイムマシーンなのですから。