6、混んでいるから良い治療院なのか?
テレビにでて有名だから良い先生なのか?
私が時々お世話になる内科クリニックは先生1人、受付の女性が1人の
とても小さなクリニックです。ありがたいことにいつも空いているので
すぐに診察していただけます。
そこは空いているから良くないクリニックでしょうか?混んでいる大
病院は優秀で腕の良い先生が多いのでしょうか?
もちろん、規模の大小で単純に良し悪しを判断することはできません。
大小にかかわらず、良い先生は良い先生、悪い先生は悪い先生なのです。
実は前述したクリニックの先生は有名な某大学病院で内科部長をしてお
られた方で定年退職後、そのクリニックを開業されました。
空いているので話を丁寧に聞いてくださいますし、質問にもきちんと答
えてくださいます。
また、当院にC県から来院している方のX線検査の件で、C大病院放射線
科の教授(その先生の大学の後輩だそうです)を紹介していただいたこと
もあります。
このように小さく空いていても良いクリニックはあるのです。
一方、大学病院のように規模が大きく人がたくさんいるところは良い
病院といえるでしょうか。もちろん、最新の知識、技術、検査機器におい
て市井のクリニックはかなうものではないでしょう。
しかし、考えていただきたいのは例えば大学病院には3つの役割がある
ということです。
すなわち、教育、研究、臨床です。
教育という面では、例えば学生のポリクリ(病院実習)に遭遇するかも
しれません。つまり、あなたは医師の横で学生が10人くらい座っていると
ころで、高度にプライベートな体のことや病気のことを話さなければいけ
ないのです。
また、研究ということで言えば、珍しい症例であれば研究発表の対象に
されるかもしれません。
つまり大学病院の医師の前に座るあなたは患者であると同時に教育のた
めの教材、研究の材料、新しい技術の実験台になる可能性があるというこ
とです(もちろん患者に対する倫理規定はありますが、それを遵守するか
しないかは医師の人間性に大きく依存するわけです)。
治療院が混む、あるいは他の商売でもそうですが、良い商品を生産して
いるから、売っているから儲かるとはかぎりません。
逆に様々な詐欺事件(効果のないダイエット商品や癌が必ず治るといっ
て患者を集めていた気功治療師など)をみると、なぜこのようないい加減
な商品やいかがわしい人を多くの人が信じるのだろうと不思議に思います。
それは別な心理的メカニズムがあるので別な機会に紹介することにしま
しょう。
人が混むことについて、ここで面白い話を紹介します。
私は学生のとき京都に住んでおり、時々大阪に遊びに行きました。そして、
ある場所でたこ焼きの屋台が2台並んで営業していました。
そして、右の屋台に人が並んでいるときには右側の屋台に長蛇の列ができ
左の屋台はガラガラです。また、別のときに行くと、左側に長蛇の列ができ
て、右側の屋台はガラガラです。
では、何か双方に違いがあるかというと、どちらも一ふね10個で500円、
味も大きさも同じです。
当たり前なのです、同じ人が2つの屋台を経営しているのですから!
私はそのことを知っていたのでいつも人のいない方で買って、屋台の人と
ニヤッとしていました。
このことから何がわかりますか?「良い悪い、あるいは美味しいまずいに
かかわらず、人は人の集まるところに集まる傾向がある」ということです。
混んでいるから良い病院、治療院ではないのです。混んでるから良いのだ
ろうと思わず、どうか、みなさんそれぞれにあった病院、治療院を見つけて
いただきたいと思います。
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