2、交通事故によるムチ打ち症、整形外科と
  
鍼灸院どちらが効果的?

 

  ここ最近、立て続けに交通事故による鞭打ち損傷の方が来院されたので、この
 テーマについて書いてみましょう。

  交通事故の場合、救急車で否応なく病院に搬送されますから、第一選択として
 個々の患者さんの意思は反映されません。これは生命や今後
の後遺障害などの懸
 念からいたしかたないことです。

  手足の骨折、顔面や頭蓋損傷といった重傷を負った方は入院して整形外科、形
 成外科、脳外科といったところで治療、療養を続けることにな
ります。この段階
 は病院医療の領域です。


    一方、乗車中、信号待ちで追突された、あるいは横断歩道を自転車で横断中、
 よそみ運転の車にぶつけられたなど交通事故でも比較的軽症の
場合もあります。
 このような場合は筋肉の損傷が主なので、
X線やMRIどの画像にその異常は現れ
 ません。


  
そのため、何ヶ月整形に通院しても「まだ痛みがとれない」と医師に訴えても
 「気のせいだ」、「骨に異常がないのに痛いわけがない」などと言われたり、損
 保会社の担当者に「慰謝料目当てに痛くもないのに痛
いふりをしている」などと
 嫌味を言われたり、事故による身体的な苦痛だけでなく精神的な苦痛をも加えら
 れることになります。

  我々鍼灸師や麻酔科、内科の先生方には当たり前のことですが、痛みの原因は
 骨の損傷、変形だけによるのではありません。筋肉、神経、皮膚、内臓、痛みの
 記憶など様々な原因で痛みは生じるのです。


  
例えば、神経性胃炎でお腹や背中が痛くなりますが、X線をとっても骨に異常
 は見つかりません。当たり前ですよね?胃酸によって胃壁が刺激されて、その刺
 激が自律神経を介してお腹や背中の痛みを引き起こしているわけですから、骨は
 関係ありません。


  
鞭打ち損傷の方に「X線で骨に異常が無いから痛みはないはずだ」というのは
 神経性胃炎の人に
「X線で骨に異常が無いから痛みはないはずだ」というのと同
 じことなのです。

  高齢の方が事故にあった場合など悲惨です。事故にあってから痛みが出たと言
 っているのに、
X線像を見て「年齢のために骨の変形があり、そのせいで痛みがあ
 る、交通事故は関係ない」などと医師に言われた方もいら
っしゃいます・・・。

  程度の比較的軽い交通事故(鞭打ちなど)や重症でも外科的処置が一段落して
 も痛みがとれない場合は一度、鍼灸院の受診をおすすめします。また、損保会社
 との折衝もありますので、交通事故や医療過誤に詳しい弁護士とコネクションの
 ある鍼灸院であればベターでしょう